BCAアッセイ法によるタンパク質定量試薬キット
試薬
タンパク質定量・プロテインアッセイキット
WSE-7520EzBCA Protein Assay Kit
総タンパク質量をBCA 法で定量するためのキットです。BCA 溶液(A、B)、標準タンパク質(BSA、BGG)、還元剤の干渉を軽減する前処理用試薬からなります。
WSE-7520 EzBCA Protein Assay Kit(イージーBCAプロテインアッセイキット)
左からBSA Standard(10 mL)、BGG Standard(10 mL)、Pretreatment Solution(50 mL)、Pretreatment Agent(800 mg)、BCA Reagent A(500 mL)、BCA Reagent B(12 mL)
BSA またはBGG Standard の希釈系列を、96ウェルプレートで測定した結果。前処理によりDTT の阻害効果を最小限に抑えて定量可能なことを示す。
目的・用途
BCAアッセイ法により総タンパク質量を定量する試薬キットです。
界面活性剤の影響はなく、前処理により還元剤の阻害を低減できます。
- 細胞・組織・菌体等からの抽出タンパク質の定量
- 電気泳動サンプルのタンパク質量の定量
製品特長
- BCAアッセイ法による総タンパク質定量キット
- 直線性ダイナミックレンジが広く精度も良好
- 低分子ペプチド(3アミノ酸以上)も定量可能
- 電気泳動パターンとの相関性が高い
- 界面活性剤による阻害を受けにくい
- 還元剤の影響を低減する前処理剤が添付
- 検量線用の標準タンパク質が添付(ウシ血清アルブミン(BSA)、ウシγグロブリン(BGG))
- 2液試薬システム、使用直前にBCA Reagent AとBを50:1で混合
- タンパク質と混合して、37℃(または60℃)で反応後検出(562nmの吸収を測定)
BCAアッセイ法の原理
BCA(Bicinchoninic Acid、ビシンコニン酸) 法※はタンパク質(3 つ以上のペプチド)と銅の錯体形成反応を利用した定量方法です。タンパク質を構成する還元作用のあるアミノ酸(Cys, Tyr, Trpなどの酸化されやすいアミノ酸)やペプチド結合の反応により、溶液中の銅(Ⅱ)イオン (Cu2+)は 銅(Ⅰ)イオン (Cu+)に還元されます。BCA はアルカリ環境下で、銅(Ⅰ)イオン (Cu+)と紫色の錯体を形成します。この錯体の吸収波長562 nm の吸光度を測定し、標準タンパク質により作成した検量線から、サンプルのタンパク質濃度を換算します。界面活性剤による阻害はありませんが、還元剤、チオール、グルコース、硫酸アンモニウムなどにより反応が阻害されます。※ Smith P. K., Analytical Biochemistry 150, 76-85 (1985)
WSE-7520 EzBCA Protein Assay Kit は総タンパク質量をBCA 法で定量するためのキットです。BCA 溶液(A とB)、標準タンパク質(BSA、BGG)と、還元剤の干渉を軽減するための前処理剤と前処理溶液が含まれています。定量範囲の目安はスタンダード法で15~ 2000 μg/mL、低濃度測定法で3 ~ 100 μg/mL です。
還元剤入りでも前処理により直線性よく定量可能
BGG Standard の希釈系列に、終濃度20 mM DTT(BGG_DTT)を添加し、EzBCAProtein Assay Kit でタンパク質量を定量した結果を示しています。20 mM DTT を添加したBGG は呈色反応が妨げられ、定量できませんでした。DTT 含有BGG に前処理を施すと(BGG_DTT_Pretreat)、DTT による阻害が低減され、無添加のBGG と同様に直線性良く定量できることが示されました。また無添加の BGG Standard の希釈系列に前処理を施したものとしないもので、呈色にも測定値にも差がなく、前処理反応が定量に影響を与えないことが示されました。このようにEzBCA Protein Assay Kit は還元剤の阻害を低減して定量できます。
電気泳動パターンとBCA法により定量した総タンパク質量の相関性が高い
下記のグラフは、HeLa細胞から、EzApply、 EzRIPA Lysis Kit、 EzProteoLysis Native、 EzBactYeast Crusherで抽出したタンパク質を、前処理試薬(Pretreatment)もしくは蒸留水(DW)を添加して37℃で10分間反応させた後に、EzBCA Protein Assay Kitで定量した結果を示しています。左のグラフは抽出直後のサンプルを定量した結果、右のグラフは抽出液にDTTを添加し、95℃で5分間 加熱処理して調製した電気泳動サンプルを定量した結果です。また左図はこれらのタンパク質をu-PAGEL(UH-T420)で分離した電気泳動パターンです。このゲルイメージをCSアナライザーで解析して、各レーンの輝度積算値を換算し、各定量結果と比較しました。各グラフはタンパク質濃度と積算値の相対値をプロットしています。これらの結果から、前処理を施したEzBCA Protein Assayによる定量は、電気泳動の解析結果と高い相関性を示すことがわかります。
共存物質の許容濃度
下表はタンパク質定量試薬の反応系に影響を与えない、サンプル溶液中に含まれる共存物質の許容濃度をまとめた表です。タンパク質の種類や濃度、試薬の組み合わせ やpHなどにより、下表に表示された濃度以下でも、反応系に影響を与える可能性がありますのでご注意ください。
製品の仕様
製品資料
プロテインアッセイキット カタログ
「EzBCA Protein Assay Kit」取扱説明書
「EzBCA Protein Assay Kit」SDS
オプション・消耗品一覧
本体価格:25,800円 Prices shown are domestic prices valid only in Japan
製品コード | 製品名 | 価格 | 数量 |
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2332384 | WSE-7520 EzBCA Protein Assay Kit(イージーBCAプロテインアッセイキット) 1セット | 25,800円 | |
2332386 | WSE-7520CP EzBCA Protein Assay Kit (イージーBCAプロテインアッセイキット)初回限定価格 1セット | 18,060円 |