細胞の観察と計測 細胞生存・増殖・細胞毒性アッセイ
細胞の増殖や生存状態、化合物による細胞毒性を正確に評価することは、創薬研究をはじめ、がん研究、再生医療、基礎的な細胞生物学研究において重要です。 アトーでは、細胞増殖や細胞生存率、細胞毒性を簡便かつ精度よく定量できる各種アッセイ試薬を取り揃えています。目的や測定原理に応じた製品を選択することで、細胞の状態や薬剤・化合物による影響を効率的に評価できます。
ポイント
細胞生存/細胞増殖アッセイ
細胞毒性/細胞障害性アッセイ
テクニカルインフォメーション
細胞生存/細胞増殖アッセイの原理
WSE-7610 EzCyto Proliferation Kitの主成分であるレサズリン(Resazurin)は、生細胞内の酸化還元酵素(脱水素酵素など)によって還元され、レゾルフィン(Resorufin)へと変換されます。この細胞の代謝活性に依存した吸光度または蛍光強度の変化を測定することで、生細胞数を定量的に評価できます。死細胞では代謝活性が失われているため、レサズリンの還元反応はほとんど進行しません。
比色(吸光度)測定では、生細胞による還元反応の進行に伴い、未反応のレサズリンに由来する600 nm付近の吸光度が減少し、生成したレゾルフィンに由来する570 nm付近の吸光度が増加します。これに伴い、溶液の色は青色からピンク色へと変化します。これら2波長における吸光度の変化を測定することで、生細胞数を定量します。
蛍光測定では、還元反応によって生成したレゾルフィンの強い蛍光を利用します。レゾルフィンは560 nm付近の光で励起され、590 nm付近に蛍光を発します。この蛍光強度は一定の測定範囲内で生細胞数に相関するため、比色法よりも高感度に生細胞数を定量することができます。

細胞毒性/細胞障害性アッセイの原理

WSE-7620 EzCyto LDH Cytotoxicity Kitは、細胞障害によって培地中に放出された乳酸脱水素酵素(LDH:Lactate Dehydrogenase)の活性を測定し、細胞傷害性を定量するためのキットです。付属のレサズリンアッセイを併用することで、蛍光法または比色法により、生細胞数や細胞の代謝活性を評価することも可能です。
LDHは細胞質に存在する酵素で、細胞膜が損傷すると細胞外へ放出されます。そのため、培養上清中のLDH活性を測定することで、NK細胞やCTLなどの免疫細胞による細胞障害のほか、薬剤や化学物質による細胞毒性を評価できます。培養上清中に放出されたLDHは、乳酸をピルビン酸へ酸化する反応を触媒し、その過程でNAD⁺をNADHへ還元します。生成したNADHは、電子伝達体を介してテトラゾリウム塩(INT)を還元し、水溶性のホルマザン色素を生成します。このホルマザン色素の吸光度を490 nm付近で測定することで、培養上清中のLDH活性を定量できます。得られる吸光度は、細胞から放出されたLDH量に比例します。
LDHアッセイとレサズリンアッセイを併用することで、細胞膜損傷による細胞傷害性と、生細胞の数・代謝活性を異なる指標から評価できます。LDHアッセイでは細胞膜の損傷に伴うLDHの放出を指標として細胞死を評価する一方、レサズリンアッセイでは生細胞の還元活性を指標として細胞生存性を評価します。これらを組み合わせることで、単一のアッセイのみでは判断しにくい細胞の状態をより多面的に把握でき、薬剤や免疫細胞による細胞障害作用をより詳細に評価することが可能です。

各呈色試薬の測定波長/参照波長
INT: 490 nm/680nm (ATTO WSE-7620含有)
WST: 450 nm/650nm
NBT: 560 nm/650nm
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カタログ
動画で紹介
WSL-2300_Phelios AL_操作方法


