WSE-7057 EzRun BlueNative



Blue-Native PAGE用の泳動バッファー
SDSを含まないTris-Glycine系のポリアクリルアミドゲル用のBlue-Native PAGE用泳動バッファー
※SDS-PAGEには使用できません
製品名 | WSE-7057 EzRun BlueNative |
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コード | 2332315 |
価格 | ¥13,800 |
動画で紹介
製品概要
- Blue-Native PAGE(BN-PAGE)用泳動バッファー
- タンパク質コンプレックスのまま電気泳動ができる
- 従来のBis-Tris系ゲル等を使用した方法と遜色のない泳動パターンが得られる
- SDSを含まないTris-Glycine系ポリアクリルアミドゲルでBlue-Native PAGE が出来る
- アトーの既製アクリルアミドゲルに使用可能
- 蒸留水で希釈したバッファーにCBB溶液(BlueNative Buffer Additive)を添加して電気泳動するだけ
- 室温で1年間安定
データ・資料
従来のBis-Tris系ゲル等を使用した方法との比較
Blue-Native PAGEはBis-Tris系ゲルやImidazole系ゲルを使用する方法が一般的ですが、これらの試薬は高価なため、実験に費用がかかるのが現状です。
EzRun BlueNativeは、SDS-PAGEでよく利用されているTris-Glycine系のポリアクリルアミドゲルでBlue-Native PAGEが出来る泳動バッファーです。
実験のコストを抑えながらも従来のBis-Tris系ゲルなどを使用した方法と遜色のない泳動パターンを得ることができます。
プロトコール
※泳動槽により必要なバッファー量が異なります。下表を参考にしてください。
ゲル | 泳動槽 | 必要な量 | |
---|---|---|---|
EzRun BlueNative | BlueNative Buffer Additive ※陰極バッファーのみに添加します |
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ミニサイズ | AE-6530 WSE-1150 |
上部槽(陰極):75mL 下部槽(陽極):250mL |
上部槽(陰極):0.75mL |
ミニサイズ | WSE-1165 | 上部槽(陰極):250mL 下部槽(陽極):250mL |
上部槽(陰極):2.5mL |
コンパクトサイズ | WSE-1010 WSE-1025 |
上部槽(陰極):120mL 下部槽(陽極):70mL |
上部槽(陰極):1.2mL |
コンパクトサイズ | WSE-1030 WSE-1040 |
上部槽(陰極):135mL 下部槽(陽極):110mL |
上部槽(陰極):1.35mL |
ワイドサイズ | WSE-1170 | 上部槽(陰極):400mL 下部槽(陽極):400mL |
上部槽(陰極):4mL |
参考データ
上図は葉緑体抽出液を Blue-Native PAGE(A) により 3-14%の u-PAGEL H で分離し(1 次元目)、さらにこのゲルを HR-Clear- Native PAGE(B) および SDS-PAGE(C) で 2 次元展開した結果を示しています。BN-PAGEはタンパク質コンプレックスが解離することなく電気泳動されますが、HR-CN-PAGEで2次元展開すると1本だったバンドが2本以上になっており(B)、ごく弱い界面活性剤でも解離するコンプレックスであることが分かります。一方で、SDS-PAGE は強い界面活性剤と還元剤をともなう加熱処理によりコンプレックスはバラバラに解離します。実際、SDS-PAGEにより2次元展開したゲル(C) では、1 次元目のBN-PAGE で1 本のバンドとして見えていたタンパク質が、SDS-PAGE による2 次元展開によって、こんなにもたくさんのタンパク質で構成されていることがわかります。さらにこの後に3 次元、4 次元の電気泳動を行い、目的とするタンパク質をより深く解析することも可能です。u-PAGEL H はタンパク質コンプレックスのような高分子のタンパク質の解析にも最適な既製ポリアクリルアミドゲルです。
ATTO Native系泳動バッファーの特長
WSE-7056 EzRun ClearNative |
WSE-7057 EzRun BlueNative |
WSE-7055 EzRun TG |
WSE-7066 EzRun MOPS non-SDS |
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タンパク質 の電気泳動 |
タンパク質のHR-CN-PAGE用の泳動バッファーとして使用可能です。 | タンパク質のBN-PAGE用の泳動バッファーとして使用可能です。 | タンパク質のNative PAGE用の泳動バッファーとして使用可能です。 | タンパク質のNative PAGEおよびBN-PAGE用の泳動バッファーとして使用可能です。 (BN-PAGEにはEzBlueNative additiveが別途必要になります。) |
DNA の電気泳動 |
使用できません。 | 使用できません。 | Tris/Gly系既製ゲル Pagelシリーズ:泳動用バッファーとして使用可能です。 アガロースゲル:使用できません。 |
Tris/Gly系既製ゲル Pagelシリーズ:泳動用バッファーとして使用可能です。 自作アクリルアミドゲル:泳動バッファーとして使用可能です。ゲル作製用バッファーとしては使用できません。 アガロースゲル:ゲル作製用バッファー、および泳動用バッファーとして使用可能です。 |
使用可能ゲル | Tris系、Tris/Gly系ポリアクリルアミドゲル、cp/p-PAGEL以外のPagelシリーズ | Tris系、Tris/Gly系ポリアクリルアミドゲル、cp/p-PAGEL以外のPagelシリーズ | Tris系、Tris/Gly系ポリアクリルアミドゲル、cp/p-PAGEL以外のPagelシリーズ | Tris系、Tris/Gly系、Bis-Tris系、イミダゾ-ル系ポリアクリルアミドゲル、cp/p-PAGEL以外のPagelシリーズ、アガロースゲル |
特徴など | 泳動バッファーに含まれる陰イオン性界面活性剤のミセルがタンパク質に結合することで、溶解度が上がり、コンプレックス全体が負に帯電し、等電点に関係なく分子量に従った泳動分離ができます。BN-PAGEよりもバンドの分離能が高いといわれています。 | 負に帯電したCBBが大量にタンパク質に結合することで、溶解度が上がり、コンプレックス全体が負に帯電し、等電点に関係なく泳動分離ができます。CBBが結合した疎水性タンパク質は凝集を生じず、界面活性剤による解離も生じないため安定です。逆にCBBが結合しない塩基性の水溶性タンパク質は分離できません。 | タンパク質の電荷および等電点に強く依存します。負に帯電したタンパク質(pIがゲル内の環境より低い、酸性タンパク質)は陽極側に移動し、正に帯電したタンパク質(pIがゲル内の環境より高い、塩基性タンパク質)は陰極側に移動し、消失する場合があります。泳動途中で析出することもあり、スメアなパターンになります。 | タンパク質およびDNAのネイティブ電気泳動に使用できます。ポリアクリルアミド電気泳動では、タンパク質、DNAともにバンドの移動度が大きくなり、低分子バンドがより明瞭に分離できます。特に通常は難しい10~20 bpのDNA断片が15%ゲルでも明瞭に分離可能です。 |
泳動バッファー/ゲルの色 | 透明 | CBB由来の濃青色 | 透明 | 透明 |
酵素活性の検出 In-gel catalytic activity assay |
タンパク質の変性が最小限に抑えられているため、酵素活性が保持されます。In-gel catalytic activity assayに適しており、OXPHOS、ATP合成酵素、NADPH、HRP、その他さまざまな活性測定に利用されています。 | CBBの結合により酵素活性が阻害されることがあり、ゲルやタンパク質の着色によっても酵素活性の検出が妨げられることがあります。 | タンパク質の変性が生じないため酵素活性が保持されてます。In-gel catalytic activity assayに適しております。ただし泳動中に析出や逆走することがあり、バンドとして分離できないことがあります。 | タンパク質の変性が生じないため酵素活性が保持されてます。In-gel catalytic activity assayに使用可能です。 |
◎ | △ | 〇 | 〇 | |
蛍光タンパク質の検出 In-gel fluorescence assay |
タンパク質の変性が最小限に抑えられているため、蛍光反応が阻害されず、透明なため蛍光の吸収も生じません。In-gel fluorescence assayに適しており、Cy-Dye標識タンパク質、GFP、YFPなどの解析に利用されています。 | CBBがタンパク質に結合するため蛍光検出が阻害されることがあります。ゲルやタンパク質が濃青色に着色されるため、吸収により蛍光検出が妨げられます。90-95%クエンチングされるといわれています。 | タンパク質の変性が最小限に抑えられているため、蛍光反応が阻害されず、透明なため蛍光の吸収も生じません。ただし泳動中に析出や逆走することがあり、バンドとして分離できないことがあります。 | タンパク質の変性が最小限に抑えられているため、蛍光反応が阻害されず、透明なため蛍光の吸収も生じません。 |
◎ | △ | 〇 | 〇 | |
コンプレックスの構造 | 陰イオン性界面活性剤が少量とはいえ含まれるため、泳動中に、不安定な結合のサブユニットが解離することがあります。そのためコンプレックスを完全な大きさで分離できないことがあります。 | 泳動中にコンプレックスの解離が生じないため、少量で簡便にコンプレックスが分離できます。クロマトグラフィーとの相関性が90%以上と高く、OXPHOS、ATP合成酵素、GPCR、膜タンパク質、その他コンプレックスに利用されています。 | 泳動中にコンプレックスの解離が生じないが、泳動中に析出や逆走することがあり、バンドとして分離できないことがあります。 | 泳動中にコンプレックスの解離が生じないが、高分子よりも低分子の分離に適しています。 |
△ | ◎ | △ | △ |
製品仕様
型式・名称 | WSE-7057 EzRun BlueNative(イージーラン ブルーネイティブ) |
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主成分 | ① EzRun BlueNative:トリス緩衝液 ② BlueNative Buffer Additive(陰極バッファー用添加溶液):クマシ―ブリリアントブルー |
キット内容 | ① EzRun BlueNative(10×):500mL ② BlueNative Buffer Additive(100×):25mL |
使用前の調製 | ① EzRun BlueNative:蒸留水で10倍に希釈 ② BlueNative Buffer Additive:調製不要 |
保存期間 | 室温保存 1年 |
サンプル提供
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価格表
製品コード | 製品名 | 価格 | 数量 |
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2332315 | WSE-7057 EzRun BlueNative 1セット | 13,800円 |
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